【連載マンガ】にほん酒学園! 〜宮水さん 〜 第3話

にほん酒学園!第3話

宮水さん
名前と雰囲気から京都出身やと思われとぅけど、兵庫県西宮市の出身やから。

とじ先生
さあ、今回は「水」についての講義だ。
と、その前に……。
日本酒の原料は主になんだったかな?

生徒A
米、米こうじ、水です。

とじ先生
正解!
そのうちのひとつ、水について。
日本酒には、水がどのくらい含まれているかわかるかな?

生徒B
日本酒は液体だし、たくさん使われていそう……。

とじ先生
うむ。実に日本酒の8割は水でできているぞ。
そして、日本酒造りに用いる水のことは「仕込み水(しこみみず)」と呼ばれている。

生徒C
聞いた事ある!

とじ先生
日本酒の8割が水でできているということは、日本酒の味に水が大きくかかわってくるということだな。
こういう話がある。
昔、とある酒蔵が、場所の離れた2か所で酒を造っていた。
ところが、片方の蔵で仕込んだお酒だけが必ずおいしくなった。
不思議に思い、要因を探ってみた。
必ずおいしくなる方の仕込み水を、もう片方の蔵に持って行って仕込んだところ、
同じようにおいしくなったそうだ。

宮水さん
ふふふ…… その水ってウチのことやねん!!

とじ先生
名前の由来は「西宮の水→宮水」さん。
では、宮水さんがどうして日本酒をおいしくできる水なのか……
わかる人いるかな?

生徒E
見た目……すか(照)?

宮水さん
鉄やで、鉄!!! わかってへんな。
日本酒に大敵なのが鉄なんやで!!

生徒E
宮水さんって、見た目よりパワフル……(汗)

とじ先生
そう、日本酒を造るのに有害になる物質は、鉄やマンガン。
とくに鉄分が多いと味にざらつきがでたり、色も茶色くなり、劣化もしやすい。
宮水さんには「鉄」がほとんど含まれていない。日本酒造りには理想的な水なんだ。

とじ先生
では、逆に水にはどんな作用があるのかというと、
中に含まれているミネラルが、日本酒を醸してくれる酵母による発酵をうながしたり、
酵母やこうじ菌が増えるのを助けたりする。
硬水や軟水という言葉を聞いた事があるかな?

生徒D
はい、日本の水はだいたい軟水で、ヨーロッパの水は主に硬水でしたよね? エビアンとか。

とじ先生
その通り! その硬水、軟水を決めるのが水の中に含まれている「ミネラル」。
大雑把に言うとミネラル成分が少ないと軟水、多いと硬水なんだ。
ミネラル成分が多い水は、酵母が活発になって発酵力も強いので
できるお酒は味わいがガツンとした、酸度の高い飲みごたえのあるお酒になる傾向にある。
一方ミネラル成分が少ない水は発酵が穏やかなので、やわらかい酒質になるんだ。
灘の男酒、伏見の女酒、という言葉を聞いた事があるかな?
灘(兵庫)の仕込み水は硬水、伏見(京都)の仕込み水は軟水であったため
お酒の味の違いからこのような言い方が生まれたんだな。

生徒E
ああ……だから宮水さんは、見た目は女性的だけど、中身は男らしいんだ……。

とじ先生
そう! 今回のポイントは
女性を見た目だけで判断してはいけない!
……ではなくて、水は日本酒造りのベースになっている。
だが、大切なのはその性質を把握して長所を引き出す技術。
蔵人たちは酒造りにおいて日々勉強、努力しているんだな。
イベントや蔵見学に行くと、仕込み水を出してくれる場合もあるのでぜひ飲んでみよう!

宮水さん
ウチとお付き合いしたい方は、もっと腕をあげなアカンわ!

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